■ゆきわりそうグループの理念

■ゆきわりそうの四本の柱
1.全ての枠を外す。
2.障害者や高齢者を生活者としてみる。
3.小集団構成で活動を進める。
4.年金で暮らし、公的介護保障で生きていける

誰もが地域の中で暮らしていけること。そのために研究・実践を行うことこれが、ゆきわりそうグループ全体を網羅している思想です。

■設立の趣旨
 人は誰でも、時には日常の緊張や悩みから解放されて、神経を休め、心と体の疲労を回復させる時間を持つことが大切です。特に障害を持つ人や介護する人にとって、その時間は、明日からの生活を支える上で特別な意味を持ちます。
 
 お年寄りや障害者の数は年々急速に増加し、しかも施設収容から在宅重視の傾向にあります。寝たきりのお年寄りや障害児・者を抱えた家族の苦労は筆舌に尽くし難いものがありますが、各種の調査によっても「体が疲れる」「自分の自由になる時間が持てない」「先の不安がいつもつきまとっている」「自殺や心中を考えたことがある」等の訴えがなされていることからも実情は深刻です。
 政府は施設偏重から在宅重視の方針を打ち出し、お年寄りや障害者に対するデイサービスやショートステイを地方自治体の仕事として法制化する作業を進めています。しかし現状を見ると、法の対象は持ち家が基準であったり必要不可欠なホームヘルパーの絶対数の不足や研修制度の弱体、交通体系の不備等々、解決すべき課題があまりに大きく、法制化されたからといって安心という訳にはいきません。
  
 さて、私どもの設立するゆきわりそうは、このような時代にあって、お年寄りや障害児・者を「共に生きる生活者」として、家族の方々とも協力しながら、心身ともに安らぎ、明日からの生活に対する活力を引き出すためのリフレッシュの場づくりを目指して運営される非営利の活動体です。
 このささやかな試みは、全国各地で困難を抱えながら日々暮らしている人々のすべてに対応することは不可能ですが、何か具体的な実践をと考える人々が、知恵と力を出し合えばどこででも実践可能なことであるという、普遍性を持つ実践活動にしたいと考えます。

 ハンディーツアーズ代表の石坂直行氏は障害者の旅について次のように述べています。
 『…わたしたち障害者は、極めて単調で乏しい日常の繰り返しで著しく世界が狭い。閉じ込められた場から踏み出すチャンスも可能性も少ないから、次第により狭くちじこまるばかりで、気分は晴れず元気がでない。鬱的状態が進みがちです。そして、施設や改造された自宅など、自分用の特別な環境以外では生きられないと信じ、外に出るのが怖くなるのです。そこで本当の鬱病になる前に、格子なき牢獄からのしばしの脱走が精神衛生上大変有効です。やれば何とかなるという体験は、実は障害者が、人生を送るにこの上もなく頼もしい「楽観」を持ちはじめることです。
 その後は、無意識のうちに、次の新たな試みに挑戦する意欲が湧いてきます。無数の未知との遭遇の旅が終わり、体は疲れているのに人が変わったように元気になって、出迎えの人を驚かすのです。この時は、長年の食事や便通の回数が変わっていたり、慢性下痢症が消失していたり、信じられない体質の好転を見ることがあります。私が旅行療法と呼ぶゆえんです…。』
 
 このような意味なども合わせ、ゆきわりそうを旅にも緊急時にも、自由にいろいろな活用をして下されば幸いです。