■支援費制度と介護保険のコラム
●ある日ケアマネさん・ヘルパーさんが走る!
〜ゆきわりそう介護保険相談室から〜

 介護保険は5年たち、いよいよ見直しの年となりました。いろいろ語られる問題の介護保険ですが、私たちの現場の活動は、なかなか味のあるエピソードで満ちています。
 「助けてよ、すぐ来てよ!」
 自転車を飛ばしていってみると、ベッドの下に倒れているNさん。
 体重100キロ弱、ベッドから車イスに移行しようとして落ちてしまったと二人がかりで元のベッドへ。30分後、再びの電話!同じことのくり返しでさてこの後どうする?

 ケース会議で元気なNさんにどういう日常を準備するのか――、住んでいる都営住宅の出入口を自動ドアにして日常生活を活動性化させる。それには電動車イスを使ってみたら……。外の買い物、外出は体重を減じたり、生きる喜びを自分で作る力を充分にもっているNさんにとって効果のあるものとなるのではないのだろうか、などなど。
 まもなく実現するかこのプラン、今後が楽しみです。

 介護保険相談室からNさんの今日に至る経過を報告してもらいます。
 単身居宅生活者(70才)。身障手帳所持(両下肢障害)。頭はしっかりしている。本人は現在、歩行困難により室内・外とも車イス生活である。
 日中は介護保険サービスのヘルパー派遣および通所デイサービスを受けながら在宅生活を送っている。しかし本人は、これまでも室内において車イスからベッドへ、またベッドから車イス移乗(自ら何とか可能)の際、誤って床に落ちてしまうこともあるが、その時は本人自らベッドや車イスに戻ること不可能のため、床に落ちたまま一晩を過ごすこともあったり、あるいは「SOS」が入り介助に入っていたりしていた。ところが、本人は今日、加齢にともない、日常生活動作(ADL)もおちていることから、今後「寝たきり」状態とならないよう筋力の維持に努め、本人が望む在宅生活が継続できるよう配慮し、介護保険認定変更申請を出したところ介護度の変更が認められた。
 そのことを受け、区の理学療法士(PT)の訪問調査を依頼し指導を受けた結果、本人は在宅で訪問リハビリ訓練のサービスを受けることとなった。
 また、本人の身体状況から、もし今後、災害等に出合った場合現状の住居状況(都営住宅、室内フローリングあり)では、室外に飛び出せる状況になく(玄関扉は重く開けられないため)生命の危険にさらされることも予想されることから、先日、都営住宅へ住宅改修(自動ドア)の要望書を出したところ供給公社から調査にきてくれた。
 調査後は、本人の実状を認め上部(都)へ要望を上げてくれることとなった。もし、このことが通れば、本人は日中家に閉じこもることもなく また、他人の介助を待つことなく一人で買物にも出られるし、災害時にはすぐ外へ飛び出すことも可能となるので、日常生活の支障となっていた大部分が解決され自立への道へとつながるものとなる。
 本ケースは、今日都からの返事待ちとなっている。
 ぜひ、改修許可をお願いしたいところである。
                             (相談室長 長田 冨子)

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