「劇団みつばちブンブン」の活動

「劇団みつばちブンブン」の活動は、イメージトレーニングというプログラムが背景となっています。
以下は、イメージトレーニングから劇団活動へいたる経緯を簡潔に記した文章です。「演劇:不戦賛歌(2007年)」の講演に先立ってWEB上で公開されました。

〜イメージトレーニングから始まった感性の世界づくり〜

もう10年も前になるだろうか?

……玉子のカラの中にみんないるんだよ、玉子のカラは固いね、中はせまいね、
小さくなって 小さくなって
あれ? 少しづつ玉子のカラが割れてきたね、バリ バリ バリ 割れた、割れた
ほら空が広いね、風が吹いているね、いろんなものが見えるね、
手をぐるぐるまわしてみよう――
気持ちがいいね
笑いたくなるね
さあ 叫んでみようよ、ウワァ……
劇団みつばちブンブンのイメージトレーニング
三浦先生の声と、そして軽やかな音楽の流れている小さな部屋で、知的障害者通所授産施設「みつばちブンブン」のメンバー12名はそこに空を見、風を感じた。

感性を育てるこのイメージトレーニングは、悲しみ、怒り、喜び、それら内なる感性に身体意識を重ね育む大きな力を持つ療育であった。そこで涵養された身体表現は劇団活動という場を得たことで更に輝きを増すこととなった。

今日、彼等はおだやかな広場での楽しい時を、考えてもみなかった爆音にさらされ、恐ろしさの中で必死になって逃げ惑う。死の恐怖におびえながら。

イメージトレーニングによって育まれた感性は、「助けてよ! 助けてよ!私の平和な生活を壊さないで!」と叫ぶ、必死に叫ぶ。
余りにもリアルで芝居という枠を超え、私たちの心に戦争への拒否を伝えるものとなる。

地球上の様々な地域で戦争により起こった荒廃と悲しみを伝える後半のスクリーンは、私たちの涙を誘う。

10年に亘って培われた障害者の持つこの感性と表現力は、世界中にこれからも拡がっていくであろう不条理な戦争への断固とした拒絶を強く訴える。人類にとり平和のみが人権であることを伝えるこの「不戦賛歌」と、十年にも亘るイメージトレーニングの歴史に敬意を表したい。

→みつばちブンブンへ
→みつばちブンブンの毎日
→みつばちブンブンのあゆみ

〈画面を閉じる〉